2012年3月31日土曜日

Exploring the Effects of Visual Cognitive Load and Illumination on Pupil Diameter in Driving Simulators.[O. Palinko and A. L. Kun., ETRA2012]

Exploring the Effects of Visual Cognitive Load and Illumination on Pupil Diameter in Driving Simulators.[O. Palinko and A. L. Kun., ETRA2012] を、ざっくりと読みました。
軽くまとめておきます。

ETRA2012に参加して、ポスターの説明を加担に聞いてきたので、現時点で理解している範囲でまとめておきます。


  • 瞳孔のサイズは以下の2つの場合に変わることが知られている
    • 網膜に届く光量が変わった時
    • 何らかのタスクにより、cognitive loadが増加したとき
      • ※cognitive loadが何なのかよくわかりません。そのうちまた論文読みます。
  • これら2つの要素を切り分けることはできるのか?
  • 運転シミュレーションソフトとアイトラッカーを使って実験
  • 3つのタスク
    • Illumination Task: 運転シミュレーションソフトに、黒、グレー、白の3色のトラックを表示(それぞれプロジェクタの最大輝度の10, 50, 90%)。この3つのトラックを順に見ていく。
    • Visual Vigilance Task: モニターに1から順番に数字が表示される。1つの数字が表示される時間は1.5秒。ただし、6の倍数の場合だけ、間違った数字が表示される可能性がある。もし間違った数字が表示されていたらボタンを押す。
    • Combined Task: トラックの後ろの部分に数字を順に表示していく。3つのトラックのに表示される数字は同期されている。トラックの視線を移させるタイミングと、6の倍数が表示されるタイミングをずらすことで、2つの原因による瞳孔の大きさの変化が同時に起こらないようにする。
  • 結果
    • Illumination Task: 白のトラックを見ているときに比べて、グレー、黒のトラックを見ているときはそれぞれ約0.3mm, 0.7mmほど瞳孔の直径が大きくなった
    • Visual Vigilance Task: 6の倍数を見るときは瞳孔の直径が大きくなった(論文中のFigure 5参照)
    • Combined Task: このタスクで測定した瞳孔の直径と、Illumination Taskで測定した瞳孔の直径の差分を取ると、Combined Taskの中の Visual Vigilance Taskによる瞳孔の大きさの変化だけが取り出せる。実際にやってみると、差分のグラフはVisual Vigilance Taskで測定した瞳孔のサイズのグラフを似た形になる。

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